大学職員は事務職の中でも人気の職業です。
そんな大学職員に、「未経験でも転職できるのか?」という疑問を持つ人は少なくないと思います。
その問いに対する私の答えは、「未経験でも大学職員になれます!」です。
事実、私の同僚にもメーカーの営業や金融機関から転職してきた人も数多くいます。
ただし、正しい対策なしに転職を成功させることは不可能です!
本記事では、実際に全くの未経験者であった元エンジニアの私が、
・大学職員への転職を成功させたポイント
・具体的な対策4つ
について、自身の経験を振り返りながら解説したいと思います。
・大学業界の「現在地」と「未来」をチェックしておくことが重要
・「今の自分が」「なぜ」大学職員になりたいのかをストーリー立てて説明できるようにする
・未経験者だからこそ、具体的なステップを踏んでしっかりと対策を!
職業 大学職員
経歴 都内私立大学卒業
⇒ IT企業に10年弱勤務
⇒ 600人の応募者の中から内定をもらい、現職の大学に転職
未経験から大学職員を目指すためのロードマップ
「現在地」と「未来」のチェック
「今の自分が」「なぜ」大学職員になりたいのか考える
以上の流れについて、詳しく説明していきます。
転職を希望する業界について理解を深めることは、転職活動の基本中の基本、「必修科目」になります。
業界研究をするうえでは、「業界の置かれている状況」と「これからの業界の動向予測」を見ること、
つまり、業界の「現在地」と「未来」をチェックしておくことが重要です。
残念ながら、少子化が進む日本においては、大学は斜陽産業という位置付けであるのが現状です。
では、日本の大学は今後どんな道のりを歩んでいくのか?どんな大学が生き残っていくのか?
客観的な目線で業界を観察し、現状を正しく理解すること。
これは実は簡単なようで、大学業界に身を置いている人であってもとても難しいことです。
私自身、最初は「大学=権威ある高等教育機関」というイメージや職業への憧れが先行し、内部の実情を正しく理解できてはいませんでした。
自分目線で語る人より、業界目線で語れる人の方が圧倒的に面接官に評価されるんですよね。
色んな人の意見や書籍を読んでそのことに気付けたことが、転職を成功させるための第一歩だったと思います。
では、そのような斜陽産業である大学の職員に「なぜなりたいのか?」
本音では「楽そうだから」とか「安定してそうだから」とか、色々な感想や意見があるとは思いますが・・・
ここは「今の自分が」「なぜ」大学職員になりたいのかをストーリー立てて説明できないと、まず書類選考さえ通過できません。
私も、最初に応募した大学では、この「なぜ大学職員になりたいのか」の深掘りが全くできていなかったため、呆気なく書類選考で落とされてしまいました・・・。
ですが、自分の過去の経験に繋がるまで「なぜなぜ」分析をしたところ、書類が通過するようになりましたよ!
志望動機を組み立てる時には、自分の経験から語れるエピソードがあるかどうか、思い起こす作業から始めてみましょう。
大学職員への転職を成功させる具体的な対策とは
大学職員への転職を成功させるためには、
1、大学業界について理解する
2、なぜ大学職員なのか深掘りする
以上の2点が重要であると説明してきました。
それでは、私がこれら2つを意識して具体的に行った対策についてもご紹介します。
- 大学業界に関する書籍を1冊買って読む
- 志望する大学のWebサイトを熟読する
- 大学職員と自身の接点を書き出す
- 志望動機を第三者に添削してもらう
① 大学業界に関する書籍を1冊買って読む
大学の内部事情を知るためには、まずは1冊本を買って読むことをおすすめします。
本をおすすめする理由は、Webやブログで集めた情報が必ずしも客観的で正しい情報とは限らないからです。
大学の経営や教職員の事情に精通した著者の本であれば、基本的にはどんな本でもOKですが、
あまりに古い本だと情報がアップデートされていない可能性が高いので、発行年月日が10年以内の本がいいかと思います。
参考までに私のオススメ書籍をピックアップしておきます!
② 志望する大学のWebサイトを熟読する
①が業界全体・大学職員全般への理解を深めるための対策であったのに対して、
②は「志望校対策」になります。
例えば、志望校のWebサイトを見ると以下のような情報が散らばっている可能性があります。
- 大学が力を入れている分野の研究報告
- 学長の挨拶にある大学の中期経営計画の概要
- 近々予定している〇周年記念行事などのイベント etc.
これらをチェックすることで、「大学がどんな人材を求めているか」をある程度予測することができます。
大学側のニーズを知ることで、的外れな自己PRをしないように戦略を立てましょう。
③ 大学職員と自身の接点を書き出す
大学側のニーズが理解できたら、次に自分自身のことを深掘りします。
おすすめな深掘りの手順は以下の通りです。
- 職務経歴を書き出す
- 経歴ごとの仕事のエピソードを書き出す
- エピソードの中に大学や事務職との接点を見つける
いきなり大学職員と自分の接点を見つけるのが難しい・・・という場合、まず過去の経験を洗いざらい書き出してみるといいでしょう。
教育、研究、地域との関わり、事務、対人スキル、などなど、
大学と直接関わりがなくても、案外自分と大学職員との接点を見出すことができると思います。
可能であれば仕事上のエピソードと接点が見つかることが望ましいですが、どうしても見つからない・・・という人も中にはいると思います。
その場合は、職務経歴に加えて学生時代のエピソードまで遡って考えましょう。
ここまで遡れば、どんな人でも必ず大学職員との接点は見つかりますよね。
④ 志望動機を第三者に添削してもらう
自分自身の過去の経験と大学職員との接点が書き出せたら、いよいよ志望動機を組み立てます。
ここで大切なのは、「なぜ」を徹底的に深掘りすることなのですが、自分目線で「なぜ」を分析することには限界があります。
私の考えでは、手っ取り早く第三者に志望動機を読んでもらって手直ししてもらうのがベストです。
添削を依頼する第三者とは、例えば以下のような人になります。
- 現役の大学職員
- 大学での職員の採用経験がある人
- 転職エージェントの担当者
現役の大学職員は、知り合いでもいなければ直にお願いすることは難しいと思うので、
「職員の採用経験者」や「転職エージェント」に依頼するのがおすすめです。
私はココナラというサービスで「職員の採用経験者」を探し、応募書類の添削を依頼しました。
ココナラは転職エージェントと違って有料のサービスになりますが、専門性の高いサービスを比較的安く提供してくれるので、個人的にはとてもオススメしたい必携ツールです。
【まとめ】未経験者でも大学職員への転職は実現可能
ここまで、筆者の経験に沿って以下の2点について解説してきました。
・大学職員への転職を成功させたポイント
・具体的な対策4つ
未経験者、異業種からの転職を成功させるには、時間をかけて対策をすることが必須です。
近年、大学職員は人気の職業になっているために、転職難易度が上がってきているからです。
しかし、大学の旧態依然とした風土を変えるために、異業種の人材を積極的に取り込もうという姿勢の大学も数多くあるので、むしろ未経験者にとっては今がチャンス!ともいえます。
このチャンスをものにするために、ぜひ労力を惜しまずに大学職員への転職にチャレンジしてみてください。
それでは!